Linux
2014-07-08
manpages-ja-dev
Japanese version of the manual pages (for developers)
man-pages-ja
Japanese man (manual) pages from the Japanese Manual Project
manpages-dev
Manual pages about using GNU/Linux for development
man-pages
Linux kernel and C library user-space interface documentation
名前
set_tid_address - スレッド ID へのポインターを設定する
書式
#include <linux/unistd.h>
long set_tid_address(int *tidptr);
説明
各スレッドについて、カーネルは set_child_tid と clear_child_tid という 2 つの属性を保持する。この 2 つの属性はデフォルトでは NULL である。
システムコール set_tid_address() は呼び出し元スレッドの clear_child_tid の値を tidptr に設定する。
set_child_tid | |
スレッドが CLONE_CHILD_SETTID フラグを指定した clone(2) によって開始された場合、 set_child_tid は clone(2) のシステムコールの ctid 引き数で渡された値に設定される。 | |
set_child_tid が設定された場合、一番最初に新しいスレッドが行うことは、 このアドレスに自身のスレッド ID を書き込むことである。 | |
clear_child_tid | |
スレッドが CLONE_CHILD_CLEARTID フラグを指定した clone(2) によって開始された場合、 clear_child_tid は clone(2) のシステムコールの ctid 引き数で渡された値に設定される。 |
clear_child_tid が NULL でないスレッドが終了すると、そのスレッドが他のスレッドとメモリーを共有していれば、 clear_child_tid で指定されたアドレスに 0 が書き込まれ、カーネルは以下の処理を実行する。
futex(clear_child_tid, FUTEX_WAKE, 1, NULL, NULL, 0);
この処理の結果、このメモリーアドレスに対する futex wait を実行しているスレッドを一つ起こす (wake)。 futex wake 操作でのエラーは無視される。
返り値
set_tid_address() は常に呼び出し元のスレッド ID を返す。
エラー
set_tid_address() は常に成功する。
バージョン
この呼び出しは Linux 2.5.48 以降で存在する。 ここで書かれた詳細は Linux 2.5.49 以降で有効である。
準拠
このシステムコールは Linux 固有である。
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。