GNU
2014-05-28
Aliases: nl_langinfo_l(3), nl_langinfo_l(3), nl_langinfo_l(3)
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Japanese version of the manual pages (for developers)
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Japanese man (manual) pages from the Japanese Manual Project
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Manual pages about using GNU/Linux for development
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Linux kernel and C library user-space interface documentation
名前
nl_langinfo - 言語とロケールの情報を問い合わせる
書式
#include <langinfo.h>
char *nl_langinfo(nl_item item);
説明
nl_langinfo() 関数は、 localeconv(3) より柔軟なロケール情報へのアクセス方法を提供する。 ロケールカテゴリーの個々の要素や追加の要素を問い合わせることができる。
上記のリストは、要求できる定義のごく一部である。 詳細なリストは、 GNU C ライブラリリファレンスマニュアル を参照してほしい。
<langinfo.h> に定数として定義されていて、 item に指定できるロケール要素の例を以下に示す:
CODESET (LC_CTYPE) | |
選択されたロケールで用いられる文字エンコード名を示す文字列を返す。 文字エンコード名としては、"UTF-8" や "ISO-8859-1"、"ANSI_X3.4-1968" (これは US-ASCII という名前の方がよく知られている) などがある。 この文字列は、"locale charmap" を実行して得られるものと同じである。 文字エンコード名のリストを得るには、"locale -m" を実行するとよい。 参考: locale(1) | |
D_T_FMT (LC_TIME) | |
ロケール固有の時間と日付を表現するときに、 strftime(3) で使用できる書式付き文字列を返す。 | |
D_FMT (LC_TIME) | |
ロケール固有の日付を表現するときに、 strftime(3) で使用できる書式付き文字列を返す。 | |
T_FMT (LC_TIME) | |
ロケール固有の時間を表現するときに、 strftime(3) で使用できる書式付き文字列を返す。 | |
DAY_{1-7} (LC_TIME) | |
曜日名 (週の n 番目の日の名前) を返す。[警告: この要素はアメリカの 慣習に従って DAY_1 が 日曜日となる。国際的な慣習 (ISO 8601) では月曜日が 週の最初の日である。] | |
ABDAY_{1-7} (LC_TIME) | |
曜日 (週の n 番目の日) の省略名を返す。 | |
MON_{1-12} (LC_TIME) | |
n 番目の月の名前を返す。 | |
ABMON_{1-12} (LC_TIME) | |
n 番目の月の省略名を返す。 | |
RADIXCHAR (LC_NUMERIC) | |
基数記号 (小数点やコンマなど) を返す。 | |
THOUSEP (LC_NUMERIC) | |
千の位 (3 桁の数値) の区切り文字を返す。 | |
YESEXPR (LC_MESSAGES) | |
yes/no の質問に対する肯定の応答を認識するために、 regex(3) 関数で使用できる正規表現を返す。 | |
NOEXPR (LC_MESSAGES) | |
yes/no の質問に対する否定の応答を認識するために regex(3) 関数で使用できる正規表現を返す。 | |
CRNCYSTR (LC_MONETARY) | |
通貨記号を返す。 記号が数値の前に配置される場合は、"-" が通貨記号に前置される。 数値の後に記号が配置される場合は "+" が、 記号が基数文字と置き換わる場合は "." が前置される。 |
返り値
適切なカテゴリーのロケールが setlocale(3) によって選択されていない場合は、 nl_langinfo() は "C" ロケールのときに相当する文字列へのポインターを返す。
無効な item の場合は、空文字列へのポインターが返される。
このポインターは静的なデータ領域を指し、その内容は次回の nl_langinfo() や setlocale(3) の呼び出しによって書き替わることがある。
準拠
SUSv2, POSIX.1-2001.
例
以下のプログラムは、環境変数に基いて文字型 (character type) と数値のロケール を設定し、端末の文字集合と基数文字の問い合わせを行う。
#include <langinfo.h> #include <locale.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h>
int main(int argc, char *argv[]) { setlocale(LC_CTYPE, ""); setlocale(LC_NUMERIC, ""); printf("%s\n", nl_langinfo(CODESET)); printf("%s\n", nl_langinfo(RADIXCHAR)); exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。