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2014-09-21
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名前

svipc - System V プロセス間通信機構

書式

#include <sys/msg.h>
#include <sys/sem.h>
#include <sys/shm.h>

説明

このマニュアルページは System V プロセス間通信 (interprocess communication; IPC) 機構の Linux に おける実装を説明する。 このプロセス間通信機構には、 メッセージキュー (message queue)、セマフォー集合 (semaphore set)、 共有メモリーセグメント (shared memory segment) などがある。以下で 資源 (resource) という用語を使用した場合にはこれらの機構のどれかを意味する。

資源へのアクセス許可

システムのそれぞれの資源は、IPC への操作を許可するかどうかを決定する ための情報を共通の構造体 struct ipc_perm に格納して使用する。 ipc_perm 構造体には以下のメンバーが定義されている:

struct ipc_perm { uid_t cuid; /* 作成者のユーザーID */ gid_t cgid; /* 作成者のグループID */ uid_t uid; /* 所有者のユーザーID */ gid_t gid; /* 所有者のグループID */ unsigned short mode; /* 読み書きの許可 */ };
ipc_perm 構造体の mode メンバーは以下の 9 ビットで、プロセスの IPC システムコール による資源へのアクセス許可を定義する。 許可は以下のように解釈される:
    0400    ユーザーによる読み込み。
    0200    ユーザーによる書き込み。

0040 グループによる読み込み。 0020 グループによる書き込み。
0004 他人による読み込み。 0002 他人による書き込み。
システムはビット 0100, 0010, 0001 (実行ビット) は使用しない。 さらに、セマフォーの場合には "書き込み(write)" は実際には "変更(alter)" を意味する。
同じヘッダーファイルには以下のシンボルの定義が含まれている:
IPC_CREAT キー(key)が存在しない場合には新たなエントリーを作成する。
IPC_EXCL キー(key)が存在する場合には失敗する。
IPC_NOWAIT 要求が待たされる場合にはエラーになる。
IPC_PRIVATE プライベートキー。
IPC_RMID 資源を削除する。
IPC_SET 資源にオプションを設定する。
IPC_STAT 資源のオプションを取得する。
IPC_PRIVATEkey_t 型である。その他の全てのシンボルはフラグフィールドとして int 変数に OR 演算で格納することができる。

メッセージキュー

メッセージキューは正の整数 (msqid) によって識別され、 <sys/msg.h> に定義されている構造体 struct msqid_ds に結びつけられている。 この構造体は以下のメンバーを含んでいる:

struct msqid_ds { struct ipc_perm msg_perm; msgqnum_t msg_qnum; /* キューにあるメッセージの数 */ msglen_t msg_qbytes; /* キューの最大バイト数 */ pid_t msg_lspid; /* 最後に msgsnd(2) をした PID */ pid_t msg_lrpid; /* 最後に msgrcv(2) をした PID */ time_t msg_stime; /* 最後に msgsnd(2) をした時間 */ time_t msg_rtime; /* 最後に msgrcv(2) をした時間 */ time_t msg_ctime; /* 最後に変更された時間 */ };
msg_perm メッセージキューへのアクセス許可を指定する ipc_perm 構造体。
msg_qnum 現在、このメッセージキューにあるメッセージの数。
msg_qbytes メッセージキューに入れることができるメッセージの最大バイト数。
msg_lspid 最後に msgsnd(2) システムコールを行なったプロセスの ID。
msg_lrpid 最後に msgrcv(2) システムコールを行なったプロセスの ID。
msg_stime 最後に msgsnd(2) システムコールを行なった時間。
msg_rtime 最後に msgrcv(2) を行なった時間。
msg_ctime 最後に msqid_ds 構造体のメンバーが変更された時間。

セマフォー集合

セマフォー集合は正の整数 (semid) によって識別され、 <sys/sem.h> に定義されている構造体 struct semid_ds に結びつけられている。 この構造体は以下のメンバーを含んでいる:

struct semid_ds { struct ipc_perm sem_perm; time_t sem_otime; /* 最後に操作した時間 */ time_t sem_ctime; /* 最後に変更した時間 */ unsigned long sem_nsems; /* 集合の中にあるセマフォー数 */ };
sem_perm セマフォー集合へのアクセス許可を指定する ipc_perm 構造体。
sem_otime 最後に semop(2) システムコールを行なった時間。
sem_ctime 最後に semctl(2) を行なって上記の構造体のメンバーを変更するか、セマフォー集合に属する セマフォーを変更した時間。
sem_nsems セマフォー集合の中にあるセマフォーの数。 集合の中にあるそれぞれのセマフォーは負でない整数によって参照され、 0 から sem_nsems-1 までの番号を持つ。
セマフォーは struct sem 型のデータ構造体であり、以下のメンバーを含んでいる:

struct sem { int semval; /* セマフォーの値 */ int sempid; /* 最後に操作したプロセス ID */ };
semval セマフォー値: 負でない整数。
sempid このセマフォーを最後に操作したプロセスの ID。

共有メモリーセグメント

共有メモリーセグメントは正の整数 (shmid) によって識別され、 <sys/shm.h> に定義されている struct shmid_ds 構造体に結びつけられている。 この構造体は以下のメンバーを含んでいる:

struct shmid_ds { struct ipc_perm shm_perm; size_t shm_segsz; /* セグメントのサイズ */ pid_t shm_cpid; /* 作成者のプロセス ID */ pid_t shm_lpid; /* 最後に操作したプロセス ID */ shmatt_t shm_nattch; /* 現在、付加している数 */ time_t shm_atime; /* 最後に付加した時間 */ time_t shm_dtime; /* 最後に分離した時間 */ time_t shm_ctime; /* 最後に変更した時間 */ };
shm_perm 共有メモリーセグメントへのアクセス許可を指定した ipc_perm 構造体。
shm_segsz 共有メモリーセグメントのバイト数。
shm_cpid 共有メモリーセグメントを作成したプロセスの ID。
shm_lpid 最後に shmat(2) または shmdt(2) システムコールを実行したプロセスの ID。
shm_nattch この共有メモリーセグメントをメモリーに付加 (attach) しているプロセスの数。
shm_atime 最後に shmat(2) システムコールを行なった時間。
shm_dtime 最後に shmdt(2) システムコールを行なった時間。
shm_ctime 最後に shmctl(2) システムコールを行なって、 shmid_ds 構造体を変更した時間。

IPC 名前空間

System V IPC オブジェクトと IPC 名前空間の相互の影響に関する議論は namespaces(7) を参照。

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
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